これは私ですか?(2期)

私ではないだろうか

病院に行ったよっていう話

 

今日はイエロースムージーを飲んだ。

 

昨日胃カメラを飲んだ。一年のうちに二回も胃カメラを飲むとはどういうこっちゃという感じだが、結果として胃潰瘍だったわけで、変なの。日曜の夜に血を吐いて、月曜病院に行って、昨日遂に胃カメラである。六月上旬から胃腸の調子は悪かったし、お腹は痛かったし、ここ五日くらい実は血便(異様に黒かった)が出ていたし肩甲骨の辺りがずっと痛かったので、なるほどそれらは全部胃潰瘍のせいだったかあと思っている。原因が分かると安心するのは人の性か。

胃のなかを綺麗にするらしい薬を飲まされ、麻酔の薬を二分間喉に含まされ、飲み込む。非常にまずい。その後でスプレーの麻酔薬を何度か喉の奥にかけられ(個人的にこれが一番つらかった。喉に染みて痛いし咽そうになる)、胃の動きを抑える薬を注射され、最後に鎮静剤を腕に打たれ、10秒後に気を失う。脳が柔らかい暗幕に素早く包まれていくような感じだ。約一時間後に目を開けると寝た状態で知らない天井を見ている。終わり。胃カメラ検査の最中で苦しくて一回起きた気がする。正直あまり覚えていないけれど、苦しむ私の背中を看護師さんが何度もさすってくれて、その優しさがとても嬉しかった事は比較的鮮明に覚えているので、多分一回覚醒したんだろう。検査の後、鎮静剤の影響でふらつく脳と身体で何とか歩いて、先生の説明を受けに行く。自分の胃の写真がPCの画面に何枚も映された。グロテスクな情景が広がっていた。自分の胃の中なのだが、他人事みたいに顔を顰めてしまった。去年見たツルツルつやつやのピンク色の胃はどこかに行ってしまったようだった。先生は簡潔に「胃潰瘍やね」と仰られ、それから色々と説明を受けた。そこまでは酷くはないと言われ、ほっとしたのもつかの間、「でも胃潰瘍やからね」と先生に真顔で言われ、完治までは二ヶ月かかると言われた。何じゃあそりゃあ…という感想。二ヶ月もかかるんだあ困るなあと思ったが、「でも薬飲んだら絶対に治るから」と述べる時の、先生の力強い言い方に安堵した。絶対大丈夫だよの力を感じた。祝福だ。

血を吐いた時の恐怖は、一瞬本気で死を覚悟したくらいだった。二回に分けて吐いたのだが、一回目は見なかったことにしようと咄嗟に思った。気のせいで片付けられない色だったのに、気のせいでしょと言い聞かせ、トイレから出て行ったのだが、十分後また吐いた。便器のなかは全面赤茶色だった。流石に二度も血反吐を吐けば流石にコレやばいわと思い始める。思い始めて、まだ死にたくないと強く思った。私は86歳まで生きるんや、病院行かないと!という訳で、次の日病院に駆け込んだ訳であるが、迅速に病院に行ってよかったと思う。結果として血反吐を吐いてよかったのだろう。アレがなかったら、いつもの胃痛だと思って病院には行っていなかった。胃に完全に穴が開く前に行ってよかった。まだ窪みだからね。

それから薬を一か月分処方され、大日本住友製薬の『胃・十二指腸潰瘍といわれたのですが』というブックレットを貰った。家に帰って、ブックレットをフムフムと読む。十二指腸潰瘍は比較的若い人に多く、胃潰瘍は中年以降の人に多いです、と書かれていて笑った。私は中年だったか。原因はストレス・過度のアルコール摂取・抗生物質等によって胃内の防御因子のバランスが崩れる事、また最近はピロリ菌との関連性が大きくクローズアップされています、とあった。どう考えてもストレスかピロリ菌しか考えられないわけだが、ストレスね、まあ…多大にあったわよねだし今もあるわよね…という感じだ。そんなこんなでストレスに敗北してしまったっぽいので、非常に癪である。まさに「口では強がっていても…身体は正直だな?(イケボ)」状態である。ムカつく。実際、諸々の傷付いた事や哀しかった事や苦しかった事や諸々の罪悪感に関して日常そこまで考えないようにしようと努めていたのだが、やっぱりかなり苦しんでるんですねえなどとどこか他人事のように捉えている。他人事のように捉えないとそれに囚われてしまう。我が事ながらまあ頑張って生きろとしか言えない。

とにかく出来るのは薬を真面目に飲む事と、消化に良いものを食べ、なるべく刺激物を摂取しないという事だけだ。コーヒーを暫く飲めないというのが一番辛い。はやくよくなりたい。はやく健康になりたい。はやくはやくと急かしてもよくはならないのだから、仕方ないのだけれど、もう不健康は沢山だ。もういい加減うんざりだ。超健康とまではいかなくていいから、人並みに健康になりたい。普通になりたい。体調に関してだけは、普通になりたい。生まれつき身体が弱いから、多分無理だけど、それでも、健康になりたい。財布を膨らます診察券なんて全部燃やしてしまいたい。そんな感じで私の胃は今非常にグロい事になっている。それは凹んだ腹に手を当てても分からないけれど、事実だ。自分の事なのに他人事のようなグロテスクな胃の中の潰瘍。変なの。